今までに無いチャートパターン
また、小学館が発行する雑誌『サライ』 はシニア向け雑誌の老舗としてだけでな-、特定の層にターゲットを絞った雑誌としても部数を伸ばし、目覚ましい成功を続けている。
これも厳しく決められた雑誌の編集方針のもとに、1年前から決めた編集プランを着実に実行できる体制を整えているからである。
注意すべきことは、こうしたマーケティング・プログラムは、強いリーダーシップのもとでしか実行されえないことである。
強いリーダーシップが存在し、強力なマーケティングコンセプトを持ち、慎重に決められたマーケティングプランを着実に実行する。
こうしたやり方が、デフレに強いマーケティングを生み出すのである。
eマーケティング・インテグレーション それでは上記に述べたように、デフレに対抗して「企業資産をムダなく生かすマーケティング」「ターゲット・マーケティングへの回帰」「マーケティング・プログラムの厳密な管理」を実際に企業の中で実行していくためには、どのような考え方が有効だろうか。
コロンビア大学ビジネススクールのハルバート教授やケイボン教授らは、近年「トータル・インテグレーテッド・マーケティング」 (HhhS という概念を唱えている CTotallntegratedMarketing byJ.M.Hulbert、N.CaponandN.F.Piercy,FreePress、2003)-H-Sとは、顧客価値を出発点として、競争相手よりもどのような優れた価値を提供できるか、このために企業を改革する作業のことである。
ここでのマーケティングとは狭い意味でのマーケティング部門の仕事に限らず、マーケティングを全社的な導きの糸である「哲学」として考えることを意味している。
つま-研究開発からパッケージング、製造から流通、営業に至るまでのすべての過程が、顧客へ価値を届けるために本質的な役割を果たしていると考えることである。
終章‥-・--・--・デフレへの挑戦 ハルバート教授たちのTIMという考え方は、マーケティングを全社的な活動の中心的な思考として位置づけるところに特徴がある。
このためにTIMでは、マーケティングと企業の持つ次の各機能との関係が解き明かされる。
マーケティングとファイナンス・会計、マーケティングとオペレーション、マーケティングとセールス、マーケティングと研究開発、マーケティングと顧客サービス、マーケティングと人事管理、などである。
つま-ハルバート教授たちの体系によれば、マーケティングとは全社的な機能として働-ことが目指されている。
トータル・インテグレーテッド・マーケティングでは下のようなモデルが描かれている。
ハルバート教授たちのTIMという考え方それ自体は、必ずしも新しいというわけではない。
顧客〜ニーズ、ウォンツ、優先順位原典: J.M.Hulbert and L.F.Pitt, "Exit Left Center Stage? The Future of FunctionalMarketing", European Management Journal, 14 (February 1996) , 47-60.80年代までに考えられた戦略的マーケティングのパラダイムの中では'すでに市場をベースにした企業全体のマネジメントというコンセプトは存在していた。
しかしながら、ここではあらためて、ハルバート教授たちの考え方に触発されて'マーケティングにおける「インテグレーション」(統合)という考え方の意味を現在のコンテキストに置き直して考えてみたいのである。
それはなぜかといえば、マーケティングにおけるインテグレーションという概念が、現在においてはじめて、実現可能な状況が生まれてきたこと、また、インテグレーションという考え方が現在の市場の状況に照らして有効性を増してきたことが挙げられる。
求められる「グローバル」の視点 このことを確認する前に、まず「インテグレーション」という言葉を定義してみよう。
それは、本来異なった目標・機能・作業過程を持った企業の組織や外部の利害関係者同士が、共通の目標のもとに協同するプロセスを意味している。
これは、単に異なった機能の横断的なチームづ--というだけではない。
お互いが組織的な知識を出し合って協同する体制が、組織にビルトインされていなければならないのだ。
たとえば、マーケティング部門と営業部門とは「製品を売る」という共通の目標を持ちながらも、異なった作業過程でそれを実現しようとする。
つま-マーケティング部門は、販促手段や広終章------・デフレへの挑戦告、製品計画など主に非人的な手段を通じて実現しようとする。
それに対して、営業部門は同じ目標を人的な手段、つま-顧客との直接的な。
交渉や流通への販売活動において実現しようとする。
このとき、マーケティングと営業はそれぞれが自分の行動を中心的に考え、他方の機能を自分の補完と見なせば、相手の取る行動が自分の行動を支持しない限-衝突を起こすことになってしまう。
たとえば、売上の良いときは営業とマーケティングがそれぞれが自分の活動の成果である、と主張することはよ-見られる。
あるいは営業からすれば、マーケティングは自分の営業活動がうま-推進できるような手法さえつ-つてくれれば十分と考えてしまう。
このようなとき、営業とマーケティングがどれだけ共通の目標のもとに協力関係を形作ることができるか。
インテグレーションは、グローバルな規模でも考えることができる。
グローバル企業が世界的にマーケティング活動を行うとき、各地域本部は従来それぞれの地域別の社会・文化・経済などの違いに対応して「地域最適」 の活動を行うことが求められてきた。
しかし今日のように、グローバル企業がいっそう効率化を求められるようになると、マーケティングにもグローバル性が求められるようになる。
それは必ずしも世界的に同じ戦略を採用するということではない。
グローバルに培われたマーケティング上の資産を各地域が共通して活用し、グローバルな協同を実現する、ということである。
こコレットの事例で見たように、「吸いたくなるマン」という広告のキャラクターを開発することは英国と共通していても、日本人に合ったキャラクターの姿を開発するというのはこの例に当たる。
グローバルブランドを持つのは、インテグレーション実現のためのひとつの考え方である。
同じブランドネームの製品をグローバルに展開するだけではない。
ある地域で成功した広告フォーマットを他の地域に転用することは、今日の先進的なグローバル企業では広-行われている。
また、グローバルブランド活動のための専門的なマネジメントもい-つかの企業で設置されている。
これも、グローバルな頚城でのマーケティング・インテグレーションのひとつである。
e経営環境の変貌 このようなインテグレーションという考え方は、前にも書いたように格別新しい概念ではあ-えない。
しかし重要なことは、今日の時点でこれを実現することが現実的に可能になってきた、ということだ。
80年代までは、インテグレーションを実現するということは現実のさまざまな条件から難しかった。
まずそのために使われる情報伝達技術が現在よ-も限られていたこと、あるいは日本の「総合」的な企業が80年代までに全盛を極めていたように、むしろ統合よ-も拡張や多角化が成長のための当時の企業の課題であったことがある。
また、90年代以降の企業環境の変容のもっとも顕著な特徴として、インテグレーションによって企業の効率・効果を上げることが実際に可能になってきたことが挙げられる。
通信技術とりわ終章--・・-・---デフレへの挑戦けインターネットの発達は遠方の人と人とを効率的に結び、ネットワークという概念を実現しコミュニケーションのコストを劇的に下げつつある。
また企業の事業分野としてモノだけでな-、情報やソフト、サービスが重要な事業分野として位置づけられるようになると、いっそうこうした企業内外の組織同士のインテグレーションが可能になると同時に重要になって-る。
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